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  • 未来教育ワークショップ
  • 2015.01.23

自分にとって「教育」とはなに?学びと教育について出会い直す

11月21日(金)、大阪にある某大学にて未来教育ワークショップを開催しました。参加者は、1年生ゼミの学生14名、メンターの学生2名、担当教授、サブチューターの計18名です。テーマは「学びと教育について出会い直す」。自分たちが受けている教育について、その「教育」の意味を考え、それが将来どのように役立つのかを考えることで、漫然とした受け身から、より積極的に能動的になっていける素地を創るきっかけになれば良いと考えて開催したワークショップでした。

 

人は生涯、発達していきます。発達し続けるには「学び」が必要で、だから教育の意味を問い続けることが大切だと考えています。一人ひとりが成長することで社会も発展していきます。私は「教育」の意味を一人ひとりが考え、その結果積極的に社会と関わり合うことが「より良い社会」を築いていけると考えています。

 

ワークショップの内容については事前に担当教授より告知して頂きました。しかし、ワークショップそのものが初めての学生がほとんどで、いつもと違う授業内容に、何をするのだろうと少し緊張感からか当初は様子見の学生がほとんどでした。テーマの内容が大きく、抽象的で、グループでの話し合いも最初はなかなか進まず、少しスローペースで始まったワークショップでしたが、ファシリテーター自身の経験の報告、そして教授、在学生が各グループの中に入り、一人ひとりの意見を引き出していくと一部の学生が主導し、徐々に活発化し、自分たちの考えを模造紙に書くようになっていきました。ワークショップの醍醐味といえる場面でした。

 

1コマの授業(90分)の中では今回のテーマを深めること、全体的な盛り上がりとまではいかなかったが、担当教授からは「自分が受けてきた教育とは人との関係だと思います。誰にどのように刺激とか影響を受けて、その結果、今日の自分があるのではないかと思います。教育の中身もあるのですが、大事なのは人の考えと自分の考えをどう共有させていくのかがポイントと考えます。学生たちの気づきシートで、違った考えが実はいろいろとつながっているんだという感想があったのですが、これを知ることは素晴らしいことだと思います。また、人とのつながりを大事にしていかなければならないという気づきもよかったのではないかと思います。」と感想を語られた。「気づきのシート」を読んでいただき、今回のワークショップの成果を端的に物語るものでした。教授自身の教育に対する姿勢も窺われて、教育が人とのつながり、社会とのつながりを促進していくのだと考えるキッカケになったのではないかと考えています。

 

私が考えていた当初のゴール設定とは少し違ったものでしたが、ワークショップの時間、参加者の認識、グループワークの慣れなど、様々な要因が学生たちにとって違う意味での新たな気づきを得たキッカケになったと考えています。今回のワークショップが参加者の方々にとって、「教育」が社会、人との関係、自分の未来につなげていくことだと考えるキッカケとなればと期待しています。

  • ライター
関西大学経済学部経済学科卒業後、私立大学に勤務。
大学では、長年入試広報に携わり、志願者数を10倍近く伸ばすなど大学の発展に貢献。
その後教学部門に移籍後、数々の改革を提案、業務改革に多くの実績を残した。
大学勤務中にFP資格を取得後、資格取得部門の管理と専属講師として学生の指導に従事した。
学生の進路相談に携わった経験から早期離職の問題に強い関心を持ち、若年者を中心に幅広く、未来を展望した支援をしたいと願い、退職後2年間、キャリアカウンセリング、人間発達、ファシリテーション、コーチング、ワークショップなど多くの理論、実務を学ぶ。
社会人としての多くの苦難を乗り越えた長い経験と多くの学びから、2014年4月より本格的に人材養成ファシリテーターとして活動開始。

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